Tokyo Pride 2025に参加して

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Tokyo Pride 2025に参加して

連載:編集部記事
Jun 15, 2025

リハ職の私たちがスクラブで歩いた、その意味

2025年4月、代々木公園を中心に開催されたTokyo Pride 2025に、私は「にじいろリハネット」の皆さんとともに参加しました。
青空のもと、多様な人たちが集まり、自分らしさを表現するこの場に、リハビリ職として、そしてひとりの人間として、スクラブを着て歩いた体験をここに記しておきたいと思います。

Medical Prideを率いたのは東京都助産師会

Medical Prideのフロートを率いたのは、東京都助産師会の皆さんでした。命の誕生に携わる専門職が、性の多様性やケアのあり方について積極的に発信する姿は、医療者として非常に心強く、勇気づけられるものでした。

沿道からの拍手や声援の中を、私たちは一歩一歩進みました。

にじいろリハネットの仲間と共に

私が参加したのは、リハビリテーション職の有志が集まる「にじいろリハネット」のグループです。それぞれ理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などとして日々現場で働く仲間たちが

“自分たちの存在を可視化する” という意志を持って歩いていたのだと思います。

私たちは仕事着であるスクラブを着て行進しました。それは、普段私たちが接している患者さんや利用者さんに対してだけでなく、医療・福祉の現場にも多様性があること、そしてあっていいのだというメッセージが込められています。

 

忘れられない一言:「生存確認なんです」

パレードの前、集合場所で、ある参加者の方が語っていた言葉が、今も心に残っています。

「これはただのお祭りじゃない。私たちにとっては年に一度の生存確認。お互いに『今年も無事だったね』と確認し合う場なんです。そして『来年もまた会おうね』って。」

この言葉に、ハッとさせられました。
多様な性や生き方をもつ人たちにとって、社会はまだまだ安心して暮らせる場所とは言いきれません。日々を生き抜くこと、そして再び顔を合わせられることが、どれだけ尊いことか。そのリアルを、目の前で語ってもらえた時間でした。

 

おわりに

「にじいろリハネット」の活動やMedical Prideへの参加は、リハ職の私たちが持つ専門性やケアの視点を、より広い文脈で捉え直すきっかけを与えてくれます。
そして、“存在を可視化すること”は、支援の一部であるということも、今回改めて学びました。

これからも、現場にいる専門職として、そして社会の一員として、歩み続けていきたいと思います。

文責:重國宏次

PROFILE
重國宏次

重國宏次

1980年生まれ。理学療法士。早稲田大学スポーツ科学研究科 スポーツ科学修士課程 修了。東京保健医療専門職大学 専任教員。十条かねたか整形外科で非常勤勤務。2021年外出や旅行を楽しむための身体づくりをサポートするトレーニング・コンディショニング事業「グッドレッグ」を起業。臨床・教育・研究・個人事業に携わりながらセラピストの新たな可能性を模索している。webマガジン「C」編集長。

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