知って欲しい"ぶん回し歩行"のこと|連載第4回

C magazine for the PT OT ST

知って欲しい”ぶん回し歩行”のこと|連載第4回

連載:麻痺と一緒に
Mar 10, 2023

初見のどなたかに麻痺のことをお話する。

 

 

前はすごくためらってうやむや話して

嫌な思いもすることが多々ありました。

 

 

今は、話せるチャンスを感じたときは

積極的に話をするようにしている。

 

 

アクションを起こさないと、

修正もできない。

 

 

できれば、共鳴できたらなと思う。

 

 

日々感じること。

 

 

・麻痺の川畑亮輔をなかったことにされ、

話が違う方向にすり替えられてしまう。

 

 

・「私の知り合いも〜」という、

あなたの過去の薄い経験話をされてしまう。

 

 

・でもとりあえず、

不自由なく生活できてるんですよね?

とくくられてしまう。

 

 

・とりあえず、困らせてしまう。

 

 

私はそんな話をしたいのではない。

 

 

ニュアンスが難しいのだが、

できれば、共鳴できたらなと思う。

 

 

いつも思う。

 

 

「あなたもそうなる可能性を

日々秘めて生きているんですよ。

決して他人事ではないですよ。」

 

 

しかし、重いから決して口にはしない。

 

 

わたしに出来ることは何だろうか?

 

 

でも、私は麻痺に生きたい。

 

 

わたしの麻痺はいわゆる軽度だ。

 

 

世間から見たら、

しゃべれるし、

動けるし、

自転車も乗せる。

 

 

それだけで十分じゃないか。

 

 

世の中には、もっと苦労している人が

たくさんいる。

 

 

そんな苦労している人たちに出会ったときに、

ちょっとした寄り添いの動きをしてもらえたら、

どんなにその人たちが救われることか。

 

 

ここでコラムを書き、

これを読んでくれている方がいる時点で、

すでに寄り添ってくださっていると

ありがたい気持ちになる。

 

 

だから、わたしは私の経験を綴ることで

少しでもあなたの力になれたら幸いです。

 

 

“ぶん回し歩行”は、

好きで脚を振っているわけじゃない、

勝手に振れてしまうんだ。

 

 

触れた脚に気づいて無理やりルートに戻すんだ。

 

 

優しさが足りないから足音が消せない。

 

 

でも、私は麻痺に生きたい。

 

 

この体と生きたい。

 

 

そんな、ややこしい気持ちを

少しでも知ってもらえたら嬉しい。

 

PROFILE
川畑亮輔

川畑亮輔

1988年生まれ。会社員。左半身麻痺者。
2005年、部活中の脳震盪から脳内に嚢胞が見つかる。2010年にスポーツトレーナーの専門学校卒業後、2014年あたりから麻痺症状を自覚。診断名がつかず、現在も経過観察中。より良い生活が送れるよう、日々模索している。
「歩くこと」が生涯テーマ。趣味は下駄散歩。
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