自分自身を知る|連載第6回

C magazine for the PT OT ST

自分自身を知る|連載第6回

連載:コーチングからの学び
Jan 28, 2023

“自分自身のことは自分が一番良くわかっている”

 

このように思っている方はいませんか?

 

私はコーチングを受けてはっきりと自覚しました。私自身が最も“私”のことをわかっていない、ということを・・

 

・自分がどう想っているか?

 

・自分の思考の癖はどのようなものか?

 

・自分はどのようなタイプの人間か?

 

・自分の価値観は?

 

・自分が普段どのような行動をしているのか?

 

 

何もわかっていませんでしたし、わかっていないことに気づいてすらいませんでした。

 

360°あらゆる方向から、そして冷静に観察&分析できる他者のことはそれなりにわかるものですが、それができない自分自身のことだけはそう簡単にはわかりません。

 

自分の背中だけは見えないからこそ難しいのでしょうね。

 

自分自身のことがよくわかっていない方がきっと多いのだと思います。むしろ皆さんの周りの方々の方が“あなたがどんな人なのか”わかっていたりするものです。

 

自分自身を知る方法

 

 

自分自身が想っていること・考えていることがわかってくると、自分のことがわかってくるわけですが、とにかくこれが難しいのです。

 

当時の私のように、“今後PTとしてどうしたいのか?”を難しい顔でただただ考え込んでいてもおそらく何も分からないままです。

 

では、どうしたらいいのでしょうか?

 

自分の想い・考えをアウトプットして下さい。

 

もう少しわかりやすく言えば、“書くこと”“話すこと”の2つをして下さい。

 

例えば、皆さんが人前で話をしなければならない(アウトプットしなければならない)仕事があったとしたら、当然事前に何を話すか頭の中で整理しますよね?

 

人によっては、話す内容をメモとして書き記すかもしれません。

 

頭の中で想いと考えがしっかりと整理されなければアウトプットはままなりません。

 

この“頭の中でしっかりと整理される”ことが、十分な自己理解に繋がるのです。

 

私が実践した(正しくは、コーチに強制的に実践させられたのですが・・)のは日記を書くことです。

 

小学生の日記のように起こった出来事をただ羅列するのではなく、その出来事を通して自分が想ったことや感じたこと、考えたことにフォーカスして日記を書くのです。

 

さらには、例えば仕事で失敗したことがあったとすれば、そこから何を感じ、考え、学び、次回はどのようにすれば同じ失敗を繰り返さずに済むか?などの自分なりの分析も記しておくと良いかもしれません。

 

・自分は小さな出来事に対してこんなにもイライラしているんだな・・

 

・自分って、想っていることをこんなにも表出できず我慢しちゃうタイプなんだな・・

 

・苦痛でしかなかった仕事の中にも嬉しい出来事って結構あるもんなんだな・・

 

きっと、新たな気づきが沢山ありますよ。

 

ただし・・

 

この日記を書き続けるのは、皆さんの想像の何倍も大変な作業です。

 

私は2〜3年間毎日この日記を書き続けましたが、正直同じことをもう一度やれと言われてもできない気がしています。それくらい大変なのです・・

 

皆さんがもし日記を実践するのであれば、書ける日だけ書く、一行しか書けなかったとしてもそれでOK、くらいの緩い感じにしておいた方が継続しやすいと思いますよ。

 

“書く”と“話す” どっちか1つでOK?

 

 

アウトプットはどちらか1つでも十分意味があると思いますが、両方セットでできるのであればそうして下さい。日記として書いた内容について後で誰かと(その相手がコーチだと最高ですが・・)話すのです。

 

自分の書いた(アウトプット)日記について後日全て読み上げ(これもアウトプット)コーチに報告した後の会話の一部です。

 

 


 

 

コーチ:「ってことは、○○の仕事はできればしたくないと思ってるってことだね!?」

 

私:「あ、いや・・どうなんでしょう・・自分でもよく分からないですね・・」

 

コーチ:「え!?だって、『自分らしくない』とか『納得はしていない』とか『他にやるべきことがある』って内容が、あの日の日記にもこの日の日記にも書いてあるよ・・。これ、誰がどう見ても“やりたくない”ってことでしょ!?」

 

私:「確かに自分でちゃんと書いてますね・・それでも自分で気づいてないって恐ろしいですね・・」

 

 


 

 

自分で日記に書いたはずの内容ですら、それをしっかりと認識できていないことが多々あります。

 

多くの人は自分自身について、どこまでも鈍感なんでしょうね。

 

だからこそ、書いて、さらに話す、というダブルのアウトプットが有効なのです。

 

自分の想いに気づく

 

そして、自分を知る

 

想像以上に難儀なミッションです。

 

焦らずゆっくりと・・

 

時間をかけて取り組んでみてくださいね。

 

PROFILE
高瀬慎輔

高瀬慎輔

現職:日本リハビリテーション専門学校 専任教員。国際医療福祉大学 医療福祉教育管理分野 修士課程修了。MLC認定コーチ資格を取得し、コーチングの個別セッションを実施するとともに病院や施設にて『コミュニケーション』『コーチング』研修を開催させていただきながら医療従事者の方々へコミュニケーションの重要性についてお伝えする活動も行っている
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