「私、仕事辞めて8月からデンマークに短期留学するんですよ〜!」
Cマガジンメンバーの一人で理学療法士歴23年目のきょうこさんが、ミーティング後に突然言い始めました。最初は周りのメンバーも唖然としていましたが、次第にみんな興味津々。気がつけば話題の中心はきょうこさんのことばかり。他のメンバーからは「うらやましい!」という声も上がりましたが、みんな口々に「応援するよ!」とまるで激励会のようになりました。
そして後日、あらためて私(しげくに)がきょうこさんにお会いして「なぜ今、短期留学を決心したのか」「なぜ、デンマークだったのか」など、渡航前にお話を伺ってきました。
【聞き手:編集長 しげくに(以下、しげ)】
しげ&きょうこさん:乾杯!
しげ:デンマークに留学すると聞いて驚きましたが、お仕事はどうするのですか?
きょうこさん:辞めます!笑
しげ:さすが!いいですね!笑 留学の期間はどれくらいですか?
きょうこさん:5ヶ月を予定しています。
しげ:とても羨ましいです…。
それでは、まず、きょうこさんの経歴を簡単に教えてください。
きょうこさん:はい。養成校を卒業してまず、急性期病院に就職しました。その後、回復期リハビリ病院に転職。同じ法人の中で生活期や終末期のリハビリをしてきました。その他に、老人保健施設、訪問看護ステーションでも勤務してきて、もう、、、23年目!? 時が経つのは早いですね〜。
しげ:本当ですよね。では、なぜデンマークなのか教えて下さい。
きょうこさん:元々、北欧に憧れがあって、シンプルで無駄のないデザインの家具や生活雑貨が素敵だと思っていました。その中でもデンマークは世界一幸福な国で、福祉や教育、社会制度が素晴らしい、らしい笑 という。漠然とした憧れがあったように思います。
しげ:わかります! でも、それだけでは仕事辞めてまで、というところまではいかないですよね。
きょうこさん:そうですよね。 きっかけは、3年くらい前に友人が仕事でデンマークに一週間くらい滞在していたことがありまして。その友人が帰国する飛行機の中で作業療法士の方と出会って、そこで聞いた話を私に教えてくれたんです。その作業療法士の方がデンマークのフォルケホイスコーレの帰りだったんですよ。
しげ:フォルケホイスコーレ…。すみません。私、聞いたこともありません。簡単に教えてもらえますか?
きょうこさん:フォルケホイスコーレは、北欧独自の教育機関で、試験や成績が一切なく、民主主義的思考を育て、知の欲求を満たす場であると言われています(詳しくはhttps://www.ifas-
japan.com/folke/)。全寮制で、全員が共に生活することも大切なコンセプトで、教員も数人は敷地の中に自宅があるらしいです。
しげ:グッと、仕事を辞めてもいきたくなる雰囲気が出てきました!笑
具体的にどのような事を学ぶ予定なのですか?
きょうこさん:フォルケホイスコーレは、特定の分野に特化した個性的な学校が約70校あります。アート、スポーツ、哲学など様々ですが、私は福祉を中心に学ぶ予定です。
しげ:福祉大国デンマークのシステムだけでなく、そこに根ざしているマインドを吸収してくるということですね。
きょうこさん:はい。自分自身で「探したり、見つけたり追求すること」や、他者との「会話、談話、対話」などを大切にして、「共に学び、暮らす」というのを学校では大切にしていると聞いています。
しげ:素敵です。お話を伺っているときょうこさんが23年間、理学療法士として働いていて感じていたことが、今回のデンマーク留学も何かきっかけになっているのではないでしょうか?
きょうこさん:はい。私は理学療法士として様々な職場で働いてきました。どこの職場でも、ケアが複雑な患者さんやナーバスなご家族はいらっしゃいました。そんな場面で対話力が必要になります。また、職場環境やチームが連携しやすかったり個人個人が相談しやすい風土があるとより良いリハビリが提供できたように思います。そういうチームは問題が起きてもそれが大きくならない。職員の心理的な安心をつくるためにも対話の重要性は感じていました。
しげ:なるほど!それでフォルケホイスコーレなんですね!帰国されてからももちろん、お話を伺いたいのですが、留学中にもオンラインでインタビューさせて下さい!
きょうこさん:もちろんです!
しげ:お気をつけて!!
取材日時:2023.7.23(月)
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