みなさん、はじめまして。 理学療法士から転職し、外資系生命保険会社でファイナンシャルプランアドバイザーとして保険外交員を行なっております古川広明と申します。
私は17年間、理学療法士として活動して来ました。恵まれた理学療法士人生を送ってきた私ですが、転機は突然やってくるもので、自分に雷が落ちたような衝撃を受ける出来事があり、2019年3月に理学療法職を退く決断を致しました。
どんな形であれ、退職することなく与えられた職務を全うすること、勤務先を変えて理学療法職を継続すること、他業界に転職すること、この3つの選択肢で四六時中悩んでいました。刻一刻と移りゆく葛藤はもうあまり経験したくないですが、いま振り返ってみれば悩み、苦しんだ時間は自分の成長には欠かせない時間だったように思います。
私のコラムでは、理学療法士から全く異なる職業に転職した動機や、転職して何が変わったかなどをお伝えしていきます。
初回となる今回は、まず私の理学療法士人生を振り返ってみたいと思います。
自分が理学療法士として活動したのは17年間でした。日本中にたくさん病院がある中、一緒にお仕事させて頂いた方々とのご縁は貴重なものであり、魅力ある方に多く恵まれた理学療法士人生だったと思います。まずは自分がどんな歩みをしたか紹介していきたいと思います。
自分が理学療法士として勤務したのは学生時代に評価実習で3週間お世話になった地域の中核病院です。急性期病棟と療養型病棟と外来リハビリテーションを実施している病院で実習を経験させて頂きました。
当時、常勤の理学療法士は3人しかいらっしゃらず、面会時間を超えてお仕事をされているようなお話も伺いました。ご自身の通常業務だけでもハードワークだったにも関わらず、実習指導のお時間を賜りましたので、実習指導者の先輩方のバイタリティは計り知れず、頭があがりません。
そんなご多忙の中、将来回復期リハビリテーション病棟を新設されるとの事で、リハビリテーション室の改装に向け、実習指導者が持つメジャーの反対側を持たせて頂き、「ここに壁を作ってたくさん増えるセラピストの為にスタッフルームを広くするんだ」とおっしゃっていた場面が今でも鮮明に思い出されます。
お忙しい中、丁寧に実習指導してくださったバイタリティ溢れる先輩方に憧れ、病院やリハビリテーション科が益々ご発展されていかれるであろうと実習生ながら感じ、自分も共に成長していきたいと思い、就職希望させて頂きました。就職のご相談にリハビリテーション室を伺った時は公募前でした。
ご迷惑と思いつつ、自分のわがままでお邪魔したにも関わらず、一学生の私を握手で迎えてくださりました。この瞬間「こちらで恩返ししたい」と心に決めた瞬間でした。
無事に採用試験、国家試験をクリアし、念願の就職が叶いました。 恩返ししたい一心で懸命に様々なお仕事に取り組ませて頂きました。
憧れていた先輩が立ち上げ、軌道に乗せた回復期リハビリテーション病棟の後任をさせて頂いたり、訪問リハビリテーションや介護予防事業、自立支援事業等のお手伝いなどもさせて頂きました。
就職し5年目には主任を拝命し、9年目には大きなチャンスを頂き、神奈川県に新設される急性期365床の総合病院の創設要員として派遣頂き、リハビリテーション科の科長代行を拝命しました。
セラピスト12名からスタートし、多い時には60名を超えるセラピストと患者さんの機能回復の支援にあたらせて頂きました。また開業医の先生方から病院に患者さんをご紹介頂く為に地域医療連携の業務、管理にあたらせて頂く機会もありました。
病院外でも様々な仕事のご縁がありました。神奈川県理学療法士会では5,000人前後の理学療法士会員を擁する中、地位向上委員会の委員長を拝命したり、神奈川運理学療法士連盟の創設時に事務局長を拝命しました。
理学療法士という職業が一層輝くように、一層社会的認知が高まるように、一層活躍の場が広がるように取り組んでまいりました。その結果、自分の職場の後輩たちが豊かな生活を送れたらいいなという思いで精一杯努めました。
何かに秀でた才能があるわけではないですが、多くの方に支えて頂きながら様々な仕事の機会を頂き、その都度魅力あふれる方々と出会うことができました。声の届かなくなってしまった方もいらっしゃるのでこの場をお借りして御礼申し上げたいと思います。
こうして振り返ってみると、一見順風満帆だった理学療法士キャリアですが、転職に至った背景や悩んでいた時期にどんな事を考えていたかなどを次回以降に綴ってみたいと思います。
転職を契機に自分の中で仕事に対する考え方の変化や他業界からみた理学療法士という職業について気付いたことなど、大半は私見ですので、お時間のある方はお読みいただき、何かのヒントになれば幸いです。
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