私は介護業界で10年間マネージャーという立場で仕事をしてきました。一見、プレイヤーの先にマネージャーがあるように見えますが役割が違います。
その中でマネージャーの役割について、初めから知っておきたかったと感じたことを紹介します。
・これからマネージャーになる
・今まさにマネジメントに取り組んでいる
という方々に、私のように遠回りせずにスムーズにマネジメントの仕事に取り組んでもらえたら嬉しいです。
私がデイサービスの管理者になったばかりの頃の話です。
「管理者」就任の辞令が出たときは、これまでの仕事を認めてもらったようで、図に乗っていました。今より随分若かったので、もっともっと仕事をしようと決意したことを覚えています。
また、今までの仕事を認めてもらったと勘違いしていましたから、
・周りのスタッフに仕事を振るより自分でやった方が早い!
・納得できる質の仕事は自分にしかできない!
と考えてしまい、スタッフにお願いすることなく、出来る限り独力で仕事をしていました。
ただ施設全体の仕事量はいちスタッフのそれと比べて膨大です。時間的な余裕がなくなるにつれ、心にも余裕がなくなり…。しまいには思考自体がネガティブになり、仕事もうまくは回りません。パンクするのは目に見えていました。
これは私の失敗談ですが、こんな風な失敗をしないために、マネージャーの仕事の1つポイントをお伝えしたいと思います。
みなさんは、プレイヤー時代の働きを評価されてマネージャーに就任したのだと思います。
しかし、マネージャーの仕事はスタッフ全員の力をうまく使って施設を運営していくことなのです。マネージャーになった時点で、「競技ルールが変わった」という認識を持ちましょう。
みなさんの評価は、個人成績ではなく、チーム成績によって決まるのです。そうなれば、独力でがむしゃらに頑張ればよいということが間違っていることがわかりますよね?
例えば、機能訓練指導員だったスタッフが管理者に就任した場合を考えてみましょう。
機能訓練指導員の仕事:
利用者一人ひとりの心身の状態に合わせて機能訓練をおこない、できる限り自分で身の回りのことができるように支援していく役割。
管理者の仕事:
利用者情報を一元的に管理、介護保険に関わるコンプライアンス遵守、従業員管理やサービス管理などの業務管理をする役割。
どちらの仕事が重要だという話ではなく、管理者の仕事は質の異なる様々な業務があるので、視野を広くしておく必要があることがわかります。両者ともに他のスタッフと協力して仕事を進める必要がありますが、管理者は自分以外のスタッフにも求められる役割を果たしてもらわないと、運営が立ち行かなくなってしまいます。
ですから、管理者はスタッフが適切に力を出せるような環境を整えたり、スタッフに対して教育をすることで各スタッフのレベルアップを図るわけです。
決して自分一人だけのことを考えて頑張ればどうにかなるという仕事ではないのです。
組織運営は一人の力では到底行えませんから、スタッフ全体の力を生かすことを考えることも大事ですね。
あなたの他に5人のスタッフがいたとします。
【マネージャーが自分のことだけ考え、スタッフの能力を生かせないと】
スタッフ1人50点×5人+マネージャー100点
→ チーム全体350点
【マネージャーがスタッフのことを考え、スタッフを生かす・成長させると】
部下1人70点×5人+マネージャー70点
→ チーム全体420点
勿論こんな単純な計算ではありませんが、マネジメントや教育に注力することで、チームとしての能力をアップさせることが可能です。スタッフを通じて成果を出すというのはこういうこと。
ルールの違いが理解できれば、こういったことが大事なことがわかるはずです。
今回は私の失敗談から、マネージャーの仕事はスタッフを通じて成果を出すことだというお話をしました。
いちスタッフとしての仕事を認められてマネージャーになったわけですから、マネージャーになった瞬間に仕事のルールが変わり、うまく対応できないというのはよくある話です。
「名選手は名監督にあらず」という言葉もありますしね。
ただこのポイントを知っておくと、マネージャーのあなたの仕事がうまくいかない時も少しは冷静でいられるかもしれません。
ルールの変化をしっかりと理解し、気楽にスムーズに仕事を進めてもらうきっかけになれば幸いです!
連載:先天性の視覚障害について
視覚障害者の日常〜室内編【連載第2回】
連載第2回目となる今回は、日々の困り事や工夫についてお話ししていきま…
2024.06.21 UP
連載:麻痺と一緒に
障害者、パーソナルトレーナーになる|連載第9回
2024年 春 私は、14年勤めた会社を退職し、 パーソナルトレーナ…
2024.06.14 UP
連載:先天性の視覚障害について
視覚障害だからこその天職【連載第1回】
私は先天性の視覚障害があります。 白内障、小眼球、斜視、眼球振盪など…
2024.05.31 UP
連載:麻痺と一緒に
杉並区のバリアフリーを進める活動|連載第8回
この度、令和6年4月から 令和6年度〜7年度の2か年で 東京都杉並区…
2024.04.26 UP
連載:23年目PTの海外留学物語
ホイスコーレでの思い出〜23年目PTの海外留学物語「番外編」
ホイスコーレでの思い出 このページでは、ホイスコーレで撮影した写真と…
2024.02.14 UP
連載:理学療法士と起業
韓国!?行きましょうよ!|連載第6回
保険サービスではできないこと 7月下旬から始まった、ア…
2024.02.10 UP
連載:先天性の視覚障害について
視覚障害者の日常〜室内編【連載第2回】
連載第2回目となる今回は、日々の困り事や工夫についてお話ししていきま…
2024.06.21 UP
連載:麻痺と一緒に
障害者、パーソナルトレーナーになる|連載第9回
2024年 春 私は、14年勤めた会社を退職し、 パーソナルトレーナ…
2024.06.14 UP
連載:先天性の視覚障害について
視覚障害だからこその天職【連載第1回】
私は先天性の視覚障害があります。 白内障、小眼球、斜視、眼球振盪など…
2024.05.31 UP
連載:麻痺と一緒に
杉並区のバリアフリーを進める活動|連載第8回
この度、令和6年4月から 令和6年度〜7年度の2か年で 東京都杉並区…
2024.04.26 UP
連載:23年目PTの海外留学物語
ホイスコーレでの思い出〜23年目PTの海外留学物語「番外…
ホイスコーレでの思い出 このページでは、ホイスコーレで撮影した写真と…
2024.02.14 UP
連載:理学療法士と起業
韓国!?行きましょうよ!|連載第6回
保険サービスではできないこと 7月下旬から始まった、ア…
2024.02.10 UP
CのMEMBERになると、
オンラインコミュニティでの
MEMBER同士のおしゃべりや
限定コラムやメルマガを
読むことができます。
MEMBER限定のイベントに
参加も可能です!