辞令で部下は動かない「マネージャーになったあなたに知っていて欲しい事」

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辞令で部下は動かない「マネージャーになったあなたに知っていて欲しい事」|連載第2回

連載:介護業界マネジメント術
Apr 12, 2022

私は介護業界で10年間マネジャーという立場で仕事をしてきました。

一見、プレイヤーの先にマネージャーがあるように見えますが役割が違います。その中でマネージャーの役割について、初めから知っておきたかったと感じたことを紹介します。

・これからマネージャーになる

・今まさにマネジメントに取り組んでいる

という方々に、私のように遠回りせずにスムーズにマネジメントの仕事に取り組んでもらえたら嬉しいです。

 

マネジャーになったからといって、チーム運営が万事うまくいくわけでない

 

マネジャーになると会社からお墨付きをもらったようにも感じますが、それで急にチームがうまくまとまるわけではありません。

マネジャーになったのに上手くいかないなぁと思う方も多くいると思います。私もその一人です。あなたは会社からの辞令(公式の力)でマネジャーになりますが、だからといって全てが思い通りいくわけではありません

 

辞令でマネジャーになったもののうまくいかなかった時…

 

私がマネジャーになったのは20代後半の頃。

会社の後ろ盾があると安心してしまい、指示さえ出せばスタッフが動いてくれるものだと思っていました。そして今思えば、職員の考えなどはあまり聞くことなく独断的な指示も出していました。

そうなればうまくいかないのは当然。

当時、施設スタッフのほとんどが私より年長。

そんなスタッフたちに「マネジャー」という立場だけで、思ったように動いてもらおうとしても上手くいくわけがありません。公式の力さえあれば万事うまくいくという勘違いでした。

 

スタッフは肩書きであなたに従うわけではない

 

 

会社があなたをマネジャーに配置すると決定しますが、その評価の経緯や意図をスタッフは知りません。組織から認められたのは事実ですが、多くのスタッフから慕われているからマネジャーになったわけではないのです。

となると公式な力以外に必要になる力があるのです。

 

手腕と人徳が必要

 

手腕(専門的な技術、業務遂行の能力など)

人徳(仕事の取り組み方、言行一致の具合、感情コントロールなど)

 

実際にマネジャーに昇格された方々は現場での仕事(手腕)が上手に行えることがほとんどだと思います。しかし、言行一致の具合や感情コントロールなどの面はどうでしょうか?

不安なく大丈夫ですと言える方は少ないのではないでしょうか。専門技術だけではチームをまとめることが難しいので、人間性の部分も少し把握しておく必要があります。

 

一度部下の立場になって考えてみましょう。

・専門技術のない上司に技術指導されたいですか?

・言っていることがコロコロ変わる上司に指示されたいですか?

・いつも不機嫌な上司と気持ちよく働けますか?

 

これらの質問に「はい」という方はほとんどいないのではないでしょうか。それを踏まえるとどんなマネジャーになら着いていきたいかということが頭に浮かんでくるのではないでしょうか。

こんな上司になりたくないと思えれば、明日からの自分自身の行動にも少し変化が出てきますよね?

 

まとめ:辞令で部下は動かないから、マネジャーは手腕と人徳をつけよう

 

いわゆる知識や技術だけでスタッフから信頼されるマネジャーになれるわけではありません。マネジャーになったという事実は公式な力を少しもらった程度に置いておいて、これからは知識面も人格面も自分を成長させる機会と捉えましょう。

人間力を高めるという表現は抽象的で、明確なアクションプランがあるわけではありませんが、仕事での自分磨きを各人で考えながら継続していきましょう!

 

PROFILE
阿部洋輔

阿部洋輔

デイサービス管理者の理学療法士(保険医療学修士)。みんなの介護「介護の教科書」でコラム執筆中。仕事はストレスを極力抑えて人生を楽しむがモットー
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