【独自】吉祥寺医療崩壊問題続報  新病院建設計画に "この街に病院いらない"周辺既存病院が猛反発

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吉祥寺医療崩壊問題続報  新病院建設計画に “この街に病院いらない”周辺既存病院が猛反発

Nov 10, 2025

「病床は過剰」周辺病院から懸念の声

常に『住みたい街ランキング』の上位に名を連ねる東京・吉祥寺。洗練された街並みと豊かな自然が共存するこの人気エリアで今、地域医療の未来を左右する問題が起きている。

【吉祥寺救急医療の要】アクセス抜群の場所……吉祥寺市街の中心に建っていた吉祥寺南病院

事の発端は’24年10月。吉祥寺エリアで唯一の二次救急医療機関(入院や手術を要する重症患者を24時間態勢で受け入れる病院)であった吉祥寺南病院が、建物の老朽化を理由に診療を休止したことだ。

この地域では、これまでも救急を担ってきた病院の閉院や機能縮小が相次いでおり、吉祥寺南病院の休診と合わせ、この10年間で失われた病床は合計で330床以上にのぼる。

これにより、地域の救急医療体制に深刻な空白が生じたのだ。 そうした中、’25年3月に医療法人「東京巨樹の会」が事業を引き継ぎ、300床規模の新病院を建設する計画が浮上。武蔵野市も計画を支援する方針を示し、事態は解決に向かうかに見えた。

しかし、この再建計画に対し、武蔵野市周辺の既存病院から異論が噴出したのだ。住民の期待と、既存医療機関の懸念。吉祥寺で一体、何が起きているのか。

議論が本格化したのは、’25年9月18日、地域の病院の役割分担や病床数などを協議する「北多摩南部医療圏 地域医療構想調整会議」(以下、調整会議)の場だった。新病院の計画に対し、近隣の既存病院から強い懸念の声が上がったため、この問題に特化した臨時会が開催されたのである。 そこで、吉祥寺の新病院建設計画について、病床規模やその必要性に関して強い懸念が表明されたのである。

ある病院の代表者は、地域の医療データを提示しながら次のように述べている。(以下〈〉内の発言は、会議に参加したある病院代表者の発言で議事録から要約したもの)

〈(都が示す)必要病床数は’13年以前のデータを基に算出されており、現状にそぐわない。在院日数の短縮化により、多くの病院で病床稼働率が下がっており、現場の感覚では必要病床数はもっと少ない。吉祥寺南病院の休診後、その救急受け入れ分は、すでに地域の他の医療機関で吸収できているのが実情だ〉

さらに、将来の人口推計にも触れ、 〈この地域の85歳以上の人口は’35年をピークに減少に転じ、必要病床数は減っていくだろう。将来を見据えて慎重に考えるべきだ〉 と指摘。新病院の建設計画が、地域の病床過剰を招きかねないとの見方を示した。 また、別の病院関係者からは、経営面への影響を危惧する声も上がった。

〈今回の計画は、経営難に直面している既存病院に追い打ちをかけ、看護師など医療従事者の争奪や偏在を生じさせ、人材不足を増長させる懸念がある。当該医療圏において、負の影響は小さくない〉 議論は、新病院に期待される災害時の医療機能にも及んだ。

 

〈隣接する三鷹市の病院を頼ればいい〉

 

「救急から社会復帰までが医療」再開側の主張

引用:FRIDAYデジタル

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