特集は介護の「2025年問題」です。2025年、日本の人口の約5人に1人が75歳以上となります。幅広い分野への影響が懸念されていますが、介護もそのひとつです。こうした中、介護の現場では、人材不足の課題を解消する一つの方法として「介護助手」という仕事が導入されています。 青葉区国見ケ丘にある介護老人保健施設。要介護認定を受けた人の自立を支援し、医師による医学的管理の下、看護・介護のほか、作業療法士や理学療法士などによるリハビリや栄養管理・食事・入浴などのケアを行っています。
さまざまな専門の職員が働く中、伊藤喜代子さん(67)はこの施設で働く「介護助手」です。介護助手は介護の専門職の資格を持たないため、身体的介助など利用者に直接触れるような業務は行わず、食事の配膳、掃除、衣類の整理など周辺業務を担います。2019年から週3日、3時間ずつ働いている伊藤さん。それ以前は、銀行に勤めたのち、主に専業主婦で、介護の仕事経験は無かったそうです。 伊藤喜代子さん
(Q介護業界での仕事経験は?) 「一切ない。自分でできるかどうかはわからなかったが、何かお手伝いできることであればということで始めた」
資格不要で未経験でもよく、年齢による制限もない介護助手。その必要性や意義について県の担当者はこう話します。
宮城県長寿社会政策課 伊藤敏之課長 「今後ますます介護人材の不足が深刻になっていくと考えている。県としても解決すべき喫緊の課題。周辺業務を担っていただくことによって、介護職員の業務の軽減につながると考えています」 宮城県では、65歳以上の人口がおととし3月の時点で3割を占め、生産年齢人口が減少傾向にあります。介護職員の需要と供給のギャップは大きく、介護職員の不足は2025年度には4188人にのぼると推計されています。
そんな中、県内で介護助手導入を希望する声を挙げたのは、すでに人材不足に悩む複数の介護老人保健施設でした。 介護老人保健施設「せんだんの丘」 土井勝幸施設長 「介護現場は人が確保できないという所はどこでも同じ状況だと思うが、ケアの内容を間引きすることは当然できない。現役で働ける若い方の確保できないならば、お元気だよという高齢者の方々にこういった部分のお力を貸していただけないかと思った」
2019年に県内9つの介護老人保健施設が中心となって、介護助手導入の仕組み作りに取り組みました。説明会には想定を上回る人数が参加。県によりますと、現在は200の事業所で介護助手が導入されているということです。県は「介護助手」を導入する事業所に対し、採用にかかる費用の補助や相談窓口を設置するなどの支援を行っています。
宮城県長寿社会政策課 伊藤敏之課長 「さまざまな施策を準備していまして、介護事業所にあった施策を活用していただきながら、介護人材の確保や人材定着を県としても支援できれば」 伊藤さんの勤務する施設「せんだんの丘」では50代~80代まで8人の介護助手が働いています。こちらの介護助手は伊藤さんと同じく、介護の仕事は経験がなかったそうですが、すでに5年以上働いています。 介護助手 「しばらく働いていなかったので、今の施設の週3日3時間という勤務がこれならできるかもという感じで」 介護専門の職員たちは、介護助手がいることで日々の業務に時間的余裕ができ、心のゆとりまで生まれたと話します。
介護福祉士 「介護職員が掃除などを担っていた部分もあったので、その負担が軽減した。介護職員の仕事がしやすい環境を整えていただいている。私たちも利用者様に集中できて、心の余裕ができていると感じている」 施設の利用者にも「すごく細かいところまで気が付くの」「とにかく励ましの声をかけてくれるから有難い」「助かっていますよ」「みなさん、感謝していますよ」と好評だ。
介護専門の職員や、施設利用者からの感謝の声は、介護助手の伊藤さんにとって一番のやりがいになっているといいます。 伊藤喜代子さん 「何気ないことでもありがとうって言われると、人って誰でもうれしくなるじゃないですか。少しでも役に立てているのかなってうれしくて。職員さんがそれで少しでも助かったら喜ばしいこと」 超高齢社会で介護をめぐる課題は山積し「2025年問題」はその始まりに過ぎませんが、介護助手の導入は介護の現場に一定の効果をもたらしています。
引用:仙台放送
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