東京都がパートナーシップ制度を開始 性的少数者カップルに同等の公共サービス

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東京都がパートナーシップ制度を開始 性的少数者カップルに同等の公共サービス

Nov 3, 2022
東京都パートナーシップ宣誓制度の受理証明書を見せる茂田まみこさん(左)と長村さと子さん(1日)

東京都は1日、性的マイノリティーのカップルを対象とする「パートナーシップ宣誓制度」を開始した。これにより一部の公共サービスで、結婚しているカップルと同等に扱われる。だが、結婚の平等には至っていない。

一方で、これが日本全体で結婚の平等が実現する一歩になるとの希望の声も上がっている。

日本は主要7カ国(G7)で唯一、同性婚を認めていない。しかし、最近の世論調査では多くの国民が同性婚を支持している。

2021年にNHKが行った調査では、賛成が57%だったのに対し、反対は37%だった。

こうした支持の声があるにもかかわらず、大阪地方裁判所は今年6月、同性婚を認めない民法などの規定は憲法に違反しないとの判決を出した。10月には、愛知県の渡辺昇県議(自民党) が同性婚は「気持ち悪い」と発言し、大きな批判を浴びた。

それでも、平等を認める動きは広がっている。2015年に東京都世田谷区と渋谷区が初めてパートナーシップ制度を開始して以降、全国で200以上の自治体が同様の制度を導入したとされる。東京都では両区を含めた16区市が導入していたが、今回の制度開始で都全体に拡大された。

住宅や医療などで同等の扱い

東京都のパートナーシップ宣誓制度を利用するカップルは、住宅や医療、福祉の面で、結婚しているカップルと同等に扱われる。一方で、養子縁組や相続、配偶者ビザなどに関しては、効力が及ばない。

18歳以上で、カップルの一方または双方が都内に在住、在勤、在学していることなどが要件。10月初旬から受付が始まっており、10月29日時点で137件の申請があったという。

ミキさんとケイティーさんは、パートナーシップ宣誓制度によって不安が取り除かれたと話した。AFPの取材に対しミキさんは、「緊急時に他人同士として扱われるのが一番恐ろしかった」と話した。

LGBT(性的マイノリティー)権利活動家の山本そよかさんも、1日に証明書を受け取りに行った1人だ。山本さんは記者団に、「性的少数者の権利が守られ、より平等な社会を実現するための取り組みを加速できる」と語った。

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