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雪かき無理なく健康に 水中運動並み 作業は20分以上 筋トレ、ダイエット…弘大・中路氏らに聞く

Jan 21, 2023

毎朝毎晩うんざりする冬の雪かきも、正しくやれば健康づくりやダイエットにぴったりな運動になるという。青森県の短命県返上に取り組む弘前大学中路重之特任教授らに、雪かきの健康効果や効果アップの方法、無理なく続けるこつなどを聞いた。中路特任教授は「雪は降るものだから、雪かきは楽しくやろう」と呼びかける。

 

「水中運動」並み

国立健康・栄養研究所によると、体の活動の強さを示す指数「メッツ指数」は、安静な状態を1とした場合、「ほどほどの労力で雪かきをする」は5.3。アクアビクス(水中運動)やブートキャンプトレーニング(軍隊訓練式運動)などと同レベルの激しい運動だ。個人差はあるが、体重60キロの人が1時間雪かきすれば、約330キロカロリー消費する。  雪かきは、筋肉がついて代謝が上がり、太りにくくなる効果もある。筋トレ効果を上げるためには、膝を曲げたり腰を回したりするなど、全身の筋肉を使うことを意識するとよいという。

 

作業は20分以上

雪かきで効率的にやせるにはどうすれば良いか。弘大保健学研究科講師で作業療法士の平川裕一さんは「力いっぱいスコップを振るうのは、脂肪の燃焼を増やすには逆効果。少しだけきついと感じる程度の作業を20分以上続けるといい」と話す。  運動すると体内の糖と脂肪が使われるが、ハードな運動ほど糖を使う割合が高い。少しだけきついと感じる程度に抑えると、脂肪を使う比率が50%まで高まる。また、短時間の運動では血液中の脂肪が主に使われるが、20分以上続ければ体に蓄えられた脂肪の消費が高まる。軽い休憩をはさむと、運動時間が同じでもカロリー消費効率が上がるという研究報告もあるという。

 

雪に近づいて

雪かきで腰や肩などを痛めない方法について、平川さんは「雪と体の位置が近いほど少ない力で雪を持ち上げられる。てこの原理を利用して」とアドバイスする。  理想的なスコップの使い方は、柄を持つ両手の間隔を広げて、雪をすくう部分の近くを持つことと、雪に近づき、膝を曲げてすくうこと。両手の間隔が狭かったり、雪に近づかず腰だけ曲げてすくおうとすると、より多くの力が必要になり腰などを痛めやすいという。膝を曲げると太ももの筋力トレーニングにもなる。  1回にすくう量も、無理ない程度に少なくするのが大事。平川さんは「大量にすくえば、けがの元。ぬれ雪や固まった雪は重いので、少量ずつ分けて運んで」と注意を呼びかける。

 

準備は入念に

中路特任教授は「雪かきは激しい運動なので、急に始めると脳卒中心筋梗塞になりやすい。やる前の準備が大事」と強調する。  ラジオ体操などで体をほぐし、水分を十分に取る。温かい服装をし、転倒や落雪から頭を守るため帽子をかぶるのも大切だ。筋肉や関節に痛みが出たり、疲れが翌日まで残るのは、負荷をかけ過ぎている証拠。平川さんは「冬の初めは体が慣れていないので疲れやすい。特に時間をかけて雪かきしてほしい」と話す。

引用:東奥日報

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