リハビリシューズは一般的な靴と違い、体が不自由になった人が歩きやすいように開発して作られました。
そのため、通常の靴のようにデザインより機能性を重視しています。
例えば、高齢になると膝の痛みや筋肉量の減少で、若い頃のように足をあげて歩くことが難しくなります。
階段の上り下りやちょっとした段差で、つまずくこともあるでしょう。
大きな事故につながらないように、リハビリシューズは次のような特徴を兼ね揃えています。
・紐を使わない(マジックテープや両サイトがゴムのスリッポンタイプ)
・つま先からかかとまで、柔らかい素材で作られている
・幅が広い(むくみや医療器具を装着して履ける)
リハビリシューズを履く人は高齢者だけではありません。
病気やケガにより医療器具を装着している人も履くものです。さまざまな事情に対応できるように、リハビリシューズは履きやすさと歩きやすさを特徴としています。
リハビリシューズは、目的に合わせて大きく分けると3つの種類があります。
・屋外用リハビリシューズ
・室内用リハビリシューズ
・院内用リハビリシューズ
院内用と室内用リハビリシューズは、屋外用に比べて重量が軽く脱着しやすい特徴があります。
リハビリシューズはスリッパと違い、ソール部分が滑りにくいように加工されているため、部屋や病院の中、リハビリの際におすすめです。
さまざまな種類があるリハビリシューズは、選び方を間違えると「歩きにくい」「つまずく」といった悩みが増えます。
リハビリシューズを選ぶ時、何を基準にすればいいのか確認していきましょう。
室内用のリハビリシューズは快適であることが大切
病院や施設内、または家庭の中で使用するのが室内用のリハビリシューズです。施設内では素足・靴下のままで出歩くことは、安全面から禁止されていることが多いですよね。
そのため施設内ではとくに、室内用のリハビリシューズは欠かせません。
日中、長い間履くことになる室内用のリハビリシューズは「履き心地」「着脱のしやすさ」が大切。また「通気性」も重視したいですね。
ポリエステルや綿などの柔らかい素材のリハビリシューズを選ぶと、伸縮性もあり、快適に過ごせそうです。しかしその一方で、施設内で歩行練習やリハビリで運動を行うという場合は、快適性のみを重視したシューズは合わない可能性も。
快適性もある程度は大切ですが、運動しやすいシューズを選ぶようにしましょう。2タイプを履き分けても良いですね。
屋外用のリハビリシューズはつまずきにくく安全性の高いシューズを
室内用のリハビリシューズは快適性が高いものの、安全面や機能面で優れているとは言いにくいものが多いです。
外を歩く場合は、歩きやすく、足を守ってくれる屋外用のリハビリシューズが適しています。
屋外用のリハビリシューズは、適度の靴底の厚さがあり、つま先部分が少し上がったデザインを選びましょう。
つま先が上がっているのは、つまずきを防ぐためです。
屋外は路面の凹凸や段差があり、歩く時の危険性も室内より高いので、外を歩く際は屋外用のリハビリシューズを履くようにしましょう。
リハビリシューズが必要になる人は、足元だけではなく体全体が不自由なこともあります。前かがみになって靴を履くのも大変なため、簡単に脱着できるリハビリシューズを選ぶようにしましょう。
ただ、脱着しやすいリハビリシューズは「脱げやすい」というデメリットもあるので、歩いている時に事故にならないように、マジックテープ式など選ぶと失敗しません。
インソールの取り外しができるリハビリシューズは、足がむくみシューズが窮屈に感じた時や長時間履き続けて蒸れた時に便利です。
インソールがあるとシューズの中は全体的に小さくなってしまいますが、取り外すことで医療器具を装着する際も同じリハビリシューズで過ごせます。
リハビリシューズは、病気やケガにより左右の足のサイズが違う人のために、片方だけや片方のサイズを変更して選ぶことも可能になっています。
病気によりリハビリシューズを求める場合は、足がむくむ時間も考慮しながらフィッティングすると失敗しません。
足にぴったりのシューズを選ぶには、つま先の先端から、かかとの長さの実寸に、1~1.5㎝を足した長さが良いと言われています。
ただし、それだけでなく、足の幅も重要なポイントです。きつすぎたり、ゆるすぎたりしない幅のシューズを選びましょう。
リハビリシューズは、病気やケガ、高齢により足が不自由になってしまった時に便利なシューズで、一般的な靴より歩きやすく設計されています。
また、マジックテープや両サイトがゴムのスリッポンタイプで紐を使用しない、柔らかい素材で作られている、幅が広いといった特徴もあります。
室内用は快適性を重視したもの、屋外用は歩きやすさを重視したものが多くなっています。
室内用と屋外用でデザインや機能が異なるので、使い分けて使用すると快適に過ごすことができるでしょう。
出典:サスプランニング
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